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ふりをする。
多くの里子が多少なりとも経験する「赤ちゃん返り」や「過食」は、N子も経験した。
自分の気に入らないことがあったり、自分の要求が通らないと、わざと自分を傷つける。骨折をしたし、捻挫もした。接骨院に、数ヵ月、通った。食べ物に対する執着は、未だに強く、「ホットケーキ」「ホットケーキ」といつまでも、泣きわめく。流しの上にある出刃包丁をとって、自分の腹につきさそうとする。別に驚きはしないが、今までの経緯からみると、ほんとうに、やりかねないのである。
6月20日(木)、9時30分、電話が鳴る。その日、担任は、出張していた。
「N小の教頭の山田ですが…」N子に、何か悪いことでも起きたかな。病気かな。
「N子ちゃんが、お友だちと追いかけっこをして、けがをさせてしまいました。力いっぱい、押したひょうしに、柱の角に、額をぶつけて、三針縫いました。けがをしたお友だちは、Y・Y子ちゃんです」
N子が帰宅するとすぐ、N子をつれて、あやまりに行った。その夜、夫が、問いつ
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